俺は飛び火。
髪の毛を自分で切っている。
バーチャル状態でこんにちは。
髪の毛を自分で切る、いわゆるセルフカットをしている理由は複数あるのだが、そのうちの1つに美容室がめちゃくちゃ嫌だというものがある。
ので、今回は俺が美容室を親の仇のように嫌っている理由をつらつらと述べていきたい。
失敗したセルフカットを直してもらおうとしたらめちゃくちゃバカにされた
それは、俺が日々強いストレスに晒されながら生きていた時期。
上京したてで右も左も分からない上に、暑かった。東京が類を見ない暑さを記録した年だった。
3分間外にいただけでTシャツがびしょ濡れになる季節は毛量の多いロングヘアーには厳しかった。
このくらい長くてモッサリしていた。顔とファッション壊滅してんな~。
だから切った。夜中にばっさり切った。30cmは切った。
美容室の予約が億劫だったし、どこの美容室に行けばいいか分からなかったし、何より今すぐ切りたかった。
当時の同居人の顔色を窺った髪型ももううんざりで、とにかく好きにしてやろうと思った。
日頃の鬱憤も溜まっていたので、それはもう好きに切った。全体のバランスを考えつつもとにかく散々切った。
結果、ものすごく失敗した。
まあよくあることだろう。セルフカットは失敗と隣り合わせだ。
今でも自分で切っているが、慣れるまでは3回に2回は失敗したものだ。鍛錬の甲斐あってか2回に1回の失敗(それもそこまで致命的でない)で済むようになったが。
「髪型を失敗したくらいなんてことはない、どうせすぐ伸びるし」
そんなスタンスで自分はあまり気にしていなかったのだが、例によって同居人からの苦言が毎日続いたためしぶしぶ美容室を予約。下北沢へ向かったのだった。
美容師さんからのまあまあな罵詈雑言
予約サイトで予約した美容室に着いて担当美容師さんと目が合うなり、ギョッとされた。
鏡の前に着席するとすぐに聞かれた。
「あのーーーこれーー、どこで切りました~~~~?????」
2年以上経った今でも忘れない。
嫌そうな顔を隠そうともせず、こちらをバカにし腐った様子だった。
もっとリアルにするとこうだ。
「あのぉぉぉこれぇぇぇぇぇ、どこで切りましたぁぁぁぁ~~~???????」
すごく嫌な感じがしたが、正直に答えた。
自分で切りました、と。
すると美容師さんはこう答えたのだ。
「あ~~~~~!やっぱり~~~そうですよねぇぇぇ~~~!!!!!!!!」
俺は思った。
じゃあ最初から「もしかして自分で切りましたか?」とか聞けよ、と。
そんな回りくどい質問をする必要があったのか?
考えられる理由が複数ある。
- あまりにも変な髪型だったのでバカにしたかった
- セルフカットをした"罰"を与えたかった
- 言葉選びが下手な人だった
- 単純に性格が悪かった
その後も、髪をチェックされながら「こんなのありえない」と言わんばかりの無数のダメ出しと嘲笑を受けた。
セルフカットに失敗している手前、ダメな部分だらけなのは分かる。ダメ出しは甘んじて受け入れるべきだ。俺が悪い。
しかしだ。そんな態度を取らなくても良いのではないか? そんな、人をバカにし腐った、虫ケラを見るような、蔑みの目を……。
俺はマゾだが、日常生活でバカにされるのはまっぴら御免である。
髪は整えてもらえたが……
なんだかんだ髪はかなりマシにしてもらった。
プロの手が入り、こんな感じになった。
ビフォーの写真がないので言葉で説明するしかないのだが、本当にすごくマシにしてもらった。さすがプロだと思った。
手を入れてもらう前と比べると、とにかく本当にすごくマシになっていることをお伝えしておく。美容師さんはすごい。
が、今後一切セルフカットしないことを誓わされたり、色んな方向から辛辣な言葉をいただいたりしてものすごく悔しく悲しい気持ちになり、繊細で面倒くさい性格の俺はそれ以来美容室がトラウマになってしまった。
「美容室、もう、行かない……」
数日、夜な夜な泣いた。
セルフカットを失敗して助けを求める客は迷惑
とはいえ、美容師さん側の気持ちも分からなくはない。
セルフカットでの失敗はかなり取り返しのつかないものが多いし、基礎も何もないめちゃくちゃな切り方になっていることがほとんどなので、「直してくれ」と言われてもたぶん無理なのである。
また、多少マシにできたとしても美容師さん的には不満足な髪の客を店のドアから見送るほど不本意なこともなかろう。客の頭は美容師にとって作品かもしれないことを考慮すると、それはそれは嫌だろう。
あと、失敗セルフカットを直すのはめちゃくちゃ大変で頭を使いそうだ。きっと普通の客の5倍は面倒くさい。
そうなると、セルフカット失敗客が来ると「ウワ~」となっちゃうのも仕方ないかもしれない。
「でもそんな態度されたらもう次来たくなくなるよ……」
と、思うじゃないですか。
恐らくだけど、もう来てほしくないからそういう態度を取ってる可能性がある。
そもそもセルフカットするような客は面倒な性格でこだわりが強いはずなので、美容室にとってはデメリットしかなさそうである。
「そんな客は今後来なくなっても一向に構わないし、まあまあな罵詈雑言に耐えてその後も来るとしたらセルフカットという禁忌から足を洗って普通の客になっていくので問題ない」
そういうスタンスなんじゃないかと推測する。
客が店を選ぶように、店も客を選びたいんだろう。
そりゃそうだ。
ツイッターでも見た。"美容師が一番困る客は、セルフカット失敗して「直してくれ」って言ってくる奴だ"って。
こちらとしては、
「あ~wセルフカット失敗しちゃったんですか~?wまあそういうこともありますよねwじゃあ全体を極力整える感じでいっすか?w」
みたいなノリで接してもらえると嬉しいのだが、まあそうもいかないほど面倒なのだろう。
セルフカットした俺が悪かったです。ごめんなさい。
今後美容室に行くことがあれば、セルフカットから足を洗って髪を伸ばしまくった時にします。それか地元の馴染みの美容室(とても理解がある。めっちゃ好き)に行きます。
こだわりの強い髪型をやり始めた
美容室に行かなくなった大きな理由がもう1つある。
それは、今の髪型に強いこだわりを持ってしまったことだ。
"触角"を生やし始めた
美容室、行かない。
そう決めてから、1~2か月ごとに自分で髪を切る生活が始まった。
半年も経つ頃には慣れてきて、大きな失敗も減った。
そんな中、"その日"は訪れた。
旅行先のホテルで強いストレスに晒された。
鏡を見ると、少しだけ髪が伸びていることに気づいた。
そうすると、もうどうしようもなかった。
当然、散髪道具など持ってきていない。
しかし髪を切ることができるのはハサミだけではない。
俺は持っていた爪切りで髪をパチパチと落としていった。
ハサミタイプではなくて、こっちの。↓
切ってはいけないところまで切っていく。もはや自傷行為だ。
セルフカットをする人間にはこういうタイプの者もたぶんそこそこいて、だからこそ美容師さんたちも嫌っている。誰もメンヘラの尻ぬぐいなどしたくない。
姫カットっぽくしたくなったのでサイドの髪を地道に短くパッツンにし、何もかもどうでも良くなって、なんとなく両サイド一束ずつ長いまま残してみた。
やがて「ココ!!」の部分だけ成長していったのが今の髪型だ。
大変気に入っている。
美容師さんとのやり取りを想像するだけで怖い
俺はこのピヨンピヨンとした2束を"触角"と呼び、愛している。
後ろ髪は指や合わせ鏡で長さを確認しながら慎重に切っているが、プロみたいにはできないし2分の1の確率で失敗するので、正直なところ美容師さんの力を借りたい。
でも!!!
触角をバカにされそうで怖い。もし鼻で笑われでもしたらその場で泣き崩れてしまう。
わざわざお金を払って傷つきに行く趣味はない。悪いなのび太、俺は肉体的痛みにしか興味ないんだ。
あと「この部分は切らずにノータッチでお願いします」なんて美容師さんにお願いするのは忍びない。
面倒くさい客にはなりたくない。とにかく申し訳ない。
そしてセルフカットへ
というわけで、少なくともこの"触角"へのこだわりがなくなるまでは自分で髪を切り続けることになるだろう。
もしくは、このこだわりを受け容れてくれる優しい「理解のある美容師くん」に出会えたり、世の中が平和になって気軽に飛行機に乗れるようになって地元の馴染みの美容室に行けたりするまでは。
まとめ
- 辛いことを言われるかもしれないくらいなら、セルフカットを失敗して見た目を損なった方がマシだ。
- そして美容室側もそんな客にはたぶん来てほしくない。
- 言いそびれてたけど、優しい美容師さんもきっとたくさんいる。またいつか美容室に行きたい。
以上である。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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